【読書感想】FACTFULNESS(ファクトフルネス)

今年に入ってから、現在でも売れている「FACTFULNESS(ファクトフルネス)」

この本は圧倒的に読みやすく、わかりやすい。難しい言葉はなく、平易な言葉とグラフ。そして、作者の具体的なエピソードがふんだんに盛り込まれています。

内容は、思い込み・印象・イメージからくる本能的な判断ではなく、データを見て現在を見るとその違いが大きくずれていることがわかることに要約されます。10の思い込み(本能)からくる思い込み。質問を通して、認識する。その後、チャートやエピソードをふまえて解説されます。

著者であるハンス・ロスリングの人生経験に基づくエピソードはとても広い地域でのことにわたっていて、彼自身の失敗談も書かれている。命の危険に晒された経験なども、緊迫した空気があり、そうした行動のなかで得た教訓が自分としては大切なことだと、認識しました。

自分がこの本を読んで感じたのは、10の本能はどれも自分の生活の中で思い当たることがあるということ。

メディアを通じて知る情報を常時あることだと思い、不安を覚えたことがあることや仕事の中で得た情報をそのまま鵜呑みにして判断を間違ってしまったことなどがあります。

この本に書かれていることや自分の経験を元に考えると、メディアとの接し方は気をつけたほうが良いと判断されます。以前より、インターネット上などではメディア(テレビや雑誌など)に対する不信に関しても意見が流れることがありました。

事実や映像を一部切る取ることで、意味合いが変わってしまうこと。少し前に、事実が湾曲してしまうことが取りざたされていたように思います。雑誌などでは、一部の人のことがあたかも日本全体がそうであるかのように表現されていたこともあります。

そういったところから、得る情報や思い込みを強化してしまうことからさらなる誤解を生んでしまうことを避けるためには、やはり事実をきちんとみるとことが不可欠になります。

 

自分を基準に事実を見ることを考えると、自分の経験や接する人や環境によっても判断が変化するのではないかと思います。また、自分の知識によっても判断が変わります。そう考えると、しっかりと実際に起きていることを把握することが必要となります。

また、大きな規模(地域単位など)で起こっていることを事実として認識するためには、信頼の置ける機関(行政など)のデータを分析することが必要です。

それを知った上で判断し、行動を起こしていくことができると正確な判断を起こすことができるのではないかと思います。

自分が一人でできることなんてたかが知れていると思います。それは、意味がなく誰にとっても役に立たないことなのかも知れません。それでも、誰かの役に立つことが人間(その誰かにとっても、自分にとっても)必要なことは、明白なことだと思っています。

 

自分ができることをまた少し考えてみようと思うきっかけになりました。