ルーベンス展に行ってきたご報告!
1/20に終わってしまったルーベンス展。
せっかく行ったのに書かないのはもったいないので、今記憶に残っていることを
書き残しておこうと思います。
展示会場は、国立西洋美術館。東京都上野。
上野には色々な思い出があるものの、最近はもっぱら美術館でいく程度になりました。
国立西洋美術館には「考える人」で有名なロダンの「地獄の門」もあり無料でも見ることができる彫像が展示されています。「考える人」も元々は「地獄の門」の一部で実際のサイズは小さいです。門を正面から見ると上段にいるのがわかります。(拡大した「考える人」の展示もあります。)
当日は最終日と言うのもあって、チケット売り場にも行列が出来ていました。
美術館の周辺にもたくさんの人がいたのですが、人混みが苦手なので少しよってしまいました。
チケット買い中へ。
展示会場に入る前に大きな4Kの画面があり、そこでアントワープ大聖堂にあるルーベンスの代表作である「キリストの昇架」「降架」が映像で映し出されていました。フランダースの犬で有名になった作品。ルーベンスは大作が多いと言われていますがその中の2枚。
今回の展示会がルーベンスのイタリア修行時代に焦点を当てていることもあり、その初期に描かれた作品とも言われています。
約6分の映像をみた後に、展示会場へ。
テーマごとに分けられたルーベンスの作品が、関連する彫像などと一緒に展示されていました。入ってすぐに見ることが出来たのは肖像画。ルーベンス本人はもちろん、親交があった人や家族など、ルーベンス自身も生きている生物を書くのは自分が一番優れていると言ったとされていることからもわかる丁寧な作品が多いと感じました。
一番印象に残っているのは、行く前から楽しみにしていた「パエトンの墜落」。
神話を背景に細部まで丁寧に描かれている作品で、遠目で見てもしっかりとした印象を受けた作品。この作品も17世紀はじめに描かれていて、光が当たっているところとそうでないところの違いがはっきりとわかる。さらに登場している人物一人一人が細部まで描かれているのに見入ってしまいました。立体感からインパクトがある作品だと改めて思いました。
今回、行ってみて良かったと思ったのは、自分が生きている時代よりも前にあった作品に影響を受けて制作された作品を見ることが出来たこと。その関連性を自分の目で見ることが出来たのは良かったと思った。当時、ルーベンスは修行中とは言っても画家としての道を歩き始めている。それでも驕らず前の世代、さらには1000年以上前の作品でも良いと思ったことを取り入れて自分の表現にしてより良い作品を制作しようとした努力を見ることも出来たので。
工房を持っていたことから、量産の流れがわかるような展示品もありイメージでは大まかなデッサンをしたものを弟子が着色、仕上げをルーベンスがしたのではとも言われていた。
大作の制作や、作品の量産。そして1枚の絵を分業で描くなど、今に通づることを考えて実行したことがよくわかる展示会だったと思う。
絵のことはしっかり見ると質感が違うなとか、背景にあるものの方が輪郭がはっきりしていて重みがあるとかその程度しかわからないけれど、作品の制作過程のことをイメージしたりしても面白いのかなと思った展示会でした。
ルーベンス展で買ったお土産
図録とポストカード。
他にもクリアファイルなど定番のものがたくさんあったのですが、なんか気が引けてしまい、いつものセットに落ち着きました。
図録はルーベンスについてもことや作品に対しての解説も載っておりこれ一冊で結構な情報量だなと。いまだに少しずつしか見ることが出来ていません。
表紙は「パエトンの墜落」のものを選びました。
まとめ
今までとは、鑑賞の仕方が少し変化した美術展でした。ルーベンスのインパクトある絵が好きだったのですが、それだけではないなと学びました。
関連している作品を見比べてみると、納得できたり。良い時間を過ごすことができました。
毎回展示会にいくと、本物と写真や映像の違いを感じるのですがもう一度本物をみる機会があったらなと思っています。(最終日はやっぱり混んでいて、間近でみることができなかった作品もあるので。)