1年に3回しか会えない!「黒本尊」に会いに行く!

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増上寺 安国殿 2018/09/15

9月に入って、気温も下がり過ごしやすい日々が続いています。今日、15日はあいにくの雨でしたが、今日は1年に3回しか会うことができない方に手を合わせてきました。

ここのところ、港区芝に行く機会が多いこともあって今回も増上寺。1年に3回しか拝見することができないのは、増上寺にある安国殿に祀られている「黒本尊」。

 

「黒本尊」とは?

恵心僧都(942−1017年)が製作されたと言われている「阿弥陀如来」です。2尺6寸(約1mほど)の立像で増上寺秘仏。通常は公開されてないので拝見できる機会は限られています徳川家康公の「護持仏」で戦への出陣の際のみ、祈願をして出陣。そしていくつかの危難を乗り越え勝利を得てきたとされています。

 

その「黒本尊」のお顔を拝見できる日が1年に3回、お正月5月9月各15日となっておりその機会に合わせて参拝される方が多くいました。安国殿が開かれており、中の「黒本尊」をはじめ聖徳太子和宮、そして家康公の肖像画も拝見することができます。

 

天気は、台風の影響もあり残念ながら雨でした。経蔵の展示予定も中止になってしまいました。早い時間から法要の準備などをされている方もおりました。

正五九黒本尊祈願会 風景

法要風景 公式サイトより

法要は時間がなくて参加できなかったのですが、安国殿の中の雰囲気や祀られているものなどは拝見することができました。正面に「黒本尊」が祀られ、向かって右手には徳川家康公の肖像画和宮様の像などが祀られています。そして向かって左手には聖徳太子像などが祀られています。

黒本尊 阿弥陀如来像 増上寺公式サイト

黒本尊 阿弥陀如来像 増上寺公式サイトより

とても穏やかな表情をされている阿弥陀如来。開帳は、写真のように背景まで見える訳ではなく本尊が見える程度に開かれているだけなので遠くから見ると少しわかりづらいかもしれません。

やはり黒い。黒くなった理由は諸説ありますが、今まで見た仏像の中では一番黒いです。もっと間近で見たかったので、次回は時間をしっかりと作って見に行きたいと思います。

 

こちらもしっかりと見てきました❗️宝物展示室❗️

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増上寺大殿の地下には現在宝物展示室があります。2015年に開設されたこの展示室。ロンドンコレクションに加えられている台徳院霊廟の模型を見ることができます。

台徳院というと2代将軍徳川秀忠のこと。3代将軍家光公によって造営された霊廟の模型を日英博覧会に出品。その後英国に寄贈されロイヤルコレクションの一つになりました。その模型が宝物展示室の開設とともに展示されています。

他にも、個人的に目を引いたのは「格天井板 龍」「格天井板 鳳凰」。天井板なのに金で描かれている龍と鳳凰の存在感が何とも言えない雰囲気を持っていました。重厚感もあり、細部まで丁寧に設計されて製作されているのが伝わる宝物でした。

もう一つ、狩野一信作「五百羅漢図 第五十一幅〜第六十幅」。全百幅からなる大作。10年の歳月かけ製作されたそうです、最後まで製作することは叶わず亡くなったのですが残りを奥さんと弟子が引き継ぎ完成させたとのこと。

第五十一幅〜第六十幅は羅漢が神通力を駆使して悪鬼を追い払ったり、頭から水を出してみたりなど人々を救う姿が描かれています。

絵自体は細部までしっかりと描かれていることで力強さを感じました。もっと細かいところまで見てくればよかったと少し後悔しています。全百幅。全部見たい❗️

増上寺にしかない徳川将軍家墓所も見てきました❗️

鋳抜門 徳川将軍家墓所前

鋳抜門 徳川将軍家墓所

歴代の徳川将軍が眠る墓所にも行ってきました。安国殿の脇を奥に進んで行くと青銅の門が見えてきます。鋳抜門」徳川家宣公の宝塔前にあった中門を移築しています。両扉に合わせて10の葵紋と両脇には、昇り竜と下り龍が鋳抜かれています。

小雨が降っていたこともあるのか、とても静かな中にあったので思わずしっかりと見てしまいました。

そして、受付を済ませて奥に入って見ると6つの石塔2つの青銅塔がありました。正直なところ、どの将軍が何をしたのかなどはあまりよくわかっていなかったのでとりあえず全ての塔を見て回った程度でした。帰りの道中、「簡単にでも知っておくべきなのではないかなと?」と思い、歴史について知識の少ない自分が恥ずかしかった。

まとめ

黒本尊は決まった日時でしか、拝見することが出来ないので予定を合わせて行く必要があります。年に3回のみなのでタイミングを合わせて行ってみるのが良いかもしれません。心が落ち着くのを感じられたので、また行ってみようと思いました。

今回は、ご開帳がある事を知り「手を合わせに行かないといけないのでは」と思った次第です。宝物展示室と徳川将軍家墓所に関しては営業時間内ならいつでも見ることが可能です。

増上寺宝物展示室

<時 間>10:00~16:00

<休館日>火曜日 ※ただし火曜日が祝日の場合開館

<会 場>大本山 増上寺 大殿本堂地下1階「増上寺宝物展示室」(旧三縁ホール)

<入館料>一般 700円(税込) ※徳川将軍家墓所拝観とのセット券 1,000円

 

徳川将軍家墓所

<拝観受付時間>10:00~16:00(最終入場15:45)

 <休館日> 火曜日

 <受 付> 徳川霊廟前 チケット札所

<拝観冥加料>大人500円(高校生以下無料)

 

www.zojoji.or.jp