特別展 「国宝 東寺ー空海と仏像曼荼羅」レポート

3月26日10:00〜 展覧会に行ってきました!

初日だけあって、人は多く全体的に年配の人が多かった。NHKでの放映やニュース、そして雑誌での告知もあったのでゆっくり観られないのでは?と思っていましたが、展示されている空間がゆったりしていたので問題ありませんでした。

展覧会は、全体的にわかりやすく、意識して仏像を観に行ったのが初めての自分でも楽しめる内容になっていました。空間が広く、じっくり間近で見られるような展示になっていました。

展覧会は第1章から第4章で構成。それがこちら。

第1章 空海と後七日御修法(ごしちにちみしほ)

密教を開いた空海の解説。肖像画や像・空海が書いた書から展示。密教で重要な七祖像や御修法でも利用する五鈷杵をはじめとした宝具、御修法で飾られる像の展示があります。

空海が書いた書の前には、人だかりができ今でもその書家としての印象が色濃く残っているのを感じました。じっくり見ることが出来なかったです。

肖像画はところどころ薄くなっていて色が薄くなっていたり、歴史を感じさせます。時代の雰囲気は感じ取れました。先に進むと儀式を再現したスペースがあり、様子が垣間見えます。

儀式でも使われる法具「金剛盤」・「五鈷鈴」・「五鈷杵」。重みを感じ、しっかりとした細部まで丁寧に制作されています。歴史を感じるデザインではあるんであり、丁寧に管理されているのもわかりました。展示されていた法具は中国から空海が持ち帰った品。

第2章 真言密教の至宝

東寺に残っている当時の文化を伝える至宝が展示。山水屏風など、こちらも欠損はあるものの綺麗な緑色が印象的でした。菩薩像、そして曼荼羅鎌倉時代に流行した手のひらサイズの「愛染明王香合仏」の展示がありました。

この愛染明王香合仏は、木から彫り出されています。細かい仕事で当時は手作業。現在販売されているものとは全く違います。より細かく丁寧に、制作されています。

金銅シリーズは、歴史は9世紀と古いものの特段珍しさはなかった。さっと、見る程度でした。

第3章 東寺の信仰と歴史

八部衆の仮面、当時の天皇とのやりとりについての書などが展示されています。直径15cm以上に巻いてある書に関しては最初の部分が閲覧できるようになっていました。

東寺の歴史について書かれている文書や東寺で行われた儀式についての文書。一番自分が気になったのは、手で作る印を一つ一つ記した文書があったこと。密教特有なのかは知識不足のためわかりませんが、特徴的だなと感じました。

当時の文書はどれを見ても字が上手く、ところどころきちんと読むことが出来ました。

第4章 曼荼羅の世界

最後に登場するのが、見どころの一つ立体曼荼羅を構成する仏像15体です。他には曼荼羅の展示もありました。仏像は、360度から見れます。通常展示されている状態だと、足元とかがどうしても見辛かったりすると思うんですが、とても見やすかった。

帝釈天の写真撮影も出来ましたけど、帝釈天だけは後ろ姿を観ることが出来ませんでした。少し残念な気もしましたが、写真を撮って後にしました。

そして、天・明王・菩薩・如来についての説明もあり明王ヒンドゥー教から入ってきたものだとは知りませんでした。元々、印象が強い明王。今回見た明王も、足が6本あったり、シヴァ神を踏んづけていたりとインパクトが大きい仏像でした。

まとめ

東寺にある密教や歴史を伝えるものが理解しやすく展示されている展覧会です。

密教を知りたい方、さらには仏像が好きな方には絶対楽しめる展覧会となっています。仏像の魅力は何と言っても、表情とそして身を飾る装飾にあると思います。仏像によってはストーリーがあるもののあるので、その点も楽しめる一因となるでしょう。

午前中もしくは、他の人がご飯を食べる時間帯がオススメです。展覧会場には、少し休憩するスペースがあるので休みながら、じっくり楽しむこともできます。

ゆったりした気分になれたので、これはオススメです。

帝釈天
帝釈天